コンテンツ運用の仕組み化

オウンドメディア停止の65.5%は開始半年以内——Zenken調査に見る「続かない」構造

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オウンドメディア停止の65.5%は開始半年以内——Zenken調査に見る「続かない」構造

オウンドメディアは「始める」より「続ける」が難しい

コンテンツマーケティングの内製化を検討する企業にとって、最初の壁は立ち上げではなく継続です。記事の企画や執筆の型が整っても、数か月後には更新が止まってしまうケースは珍しくありません。この記事では、オウンドメディア運用担当者を対象にした調査結果をもとに、なぜ更新が止まりやすいのか、そしてどのような体制であれば継続しやすくなるのかを整理します。

調査が示す実態——停止したメディアの65.5%は半年以内

Zenken株式会社が運用担当者300人を対象に実施した調査によると、運営を停止したオウンドメディアのうち65.5%が、開始からわずか半年以内に更新を止めているという結果が示されています。停止のタイミングをさらに細かく見ると、開始から3か月以内、6か月以内といった早い段階での停止が大半を占めており、「立ち上げてしばらくは続いたが、数年かけて徐々に失速した」というよりも、「立ち上げ直後の初速でつまずく」ケースが多いことがうかがえます。

この結果は、コンテンツマーケティングにおいて「まず始めること」自体は難しくない一方で、「仕組みとして回し続けること」の難易度がはるかに高いことを裏づけています。SEOやAIO(AI最適化)の成果は短期間では現れにくく、一般的に効果が見え始めるまでに数か月から1年程度を要するとされます。更新が半年以内に止まってしまえば、成果を測定できる段階に到達する前にオウンドメディア自体が終わってしまう計算になります。

なぜ半年で止まるのか——最多要因は「運用担当者の不在」

同調査では、更新停止の理由として最も多く挙げられたのが、運用を担っていた担当者の異動・退職などによる「社内リソースの喪失」でした。半数超の企業がこの理由を挙げており、突出した最多要因となっています。

この結果が示唆するのは、多くのオウンドメディアが「特定の個人の頑張り」に依存した属人的な運用体制で立ち上がっているという構造です。担当者が一人で企画・執筆・編集・入稿までを抱え込んでいる状態では、異動や退職が起きた瞬間に運用そのものが停止してしまいます。逆に言えば、更新頻度や記事の質そのものよりも先に、「担当者が変わっても回る仕組みになっているか」を点検することが、継続のための最初の一歩だと言えます。

継続を左右する3つの構造的課題

調査結果を踏まえると、オウンドメディアの継続を阻む要因は大きく3つに整理できます。

1つ目は、編集体制の属人化です。企画・執筆・レビュー・公開までの工程が一人に集中していると、その担当者の稼働状況がそのままメディアの生死を左右します。役割を複数人に分散させ、誰か一人が抜けても運用フローが止まらない体制を設計しておくことが求められます。

2つ目は、編集フローの未整備です。記事のテーマ選定から公開までの手順が明文化されていないと、担当者が変わるたびにゼロから運用ルールを作り直すことになり、立ち上げの負荷が繰り返しかかります。企画テンプレートやチェックリストといった形で編集フローを資産化しておくことで、引き継ぎのコストを下げられます。

3つ目は、成果が見えるまでの期間と社内の期待値のズレです。前述の通り成果が現れるまでには一定の期間が必要ですが、その前提が社内で共有されていないと、「更新しているのに成果が出ない」という評価が早い段階で下され、リソース縮小の判断につながりやすくなります。

継続可能な運用体制をどう設計するか

これらの課題への対応として有効なのは、属人的な運用から、複数人・複数ツールで支える運用へ移行することです。企画・執筆・編集の各工程を分業できる体制を整えたり、ライター育成を通じて書き手の層を厚くしたりすることは、いずれも「一人が抜けても止まらない」体制づくりに直結します。

&.CONTENTのようなツールも、こうした継続の課題に対する選択肢の一つです。企画から執筆・レビューまでの一連の流れを支援する仕組みは、CREATIONのフェーズにおいて、担当者個人のスキルや稼働時間に依存しがちな編集フローを、チームで共有できる運用フローへ置き換える助けになります。

なお、更新を継続できたとしても、それだけで成果につながるとは限りません。別の調査では、運用を続けている企業の44.3%が「リードや問い合わせは生まれるものの成約につながらない」ことを最大の悩みとして挙げているという結果も報告されています(オウンドメディア運用の最大の悩みは「成約につながらない」44.3%)。継続はゴールではなく、成果を測定できる土台に過ぎないという視点も併せて持っておく必要があります。より長い時間軸での停止構造については、オウンドメディアの8割が2年以内に更新停止でも整理していますので、あわせてご参照ください。

まとめ

オウンドメディア運用の停止は、開始から半年以内という早い段階で起きやすく、その最大の要因は担当者個人へのリソース依存にあります。継続のためには、更新頻度を上げることよりも先に、編集体制の分業化と編集フローの明文化を進め、成果が見えるまでの期間について社内の期待値をそろえておくことが重要です。始めることよりも、続けられる仕組みを設計することに、まず目を向ける価値があります。

編集後記

アンパサンド編集部としても、記事を書き続けること自体の難しさは日々の運用の中で実感しています。今回取り上げた調査結果は、継続のハードルが特別な企業だけの課題ではないことを改めて示していると感じました。体制づくりの参考として、社内での振り返りにも活かしていきたいと思います。

#内製化#コンテンツ運用#編集体制#編集フロー