コンテンツマーケティング戦略

「リード数至上主義」からの転換——BtoBマーケ調査が示す自社コンテンツ投資の最多化

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「リード数至上主義」からの転換——BtoBマーケ調査が示す自社コンテンツ投資の最多化

「安く大量に」から「確実に届く」へ——潮流の転換

BtoBマーケティングの現場で、長らく当たり前とされてきた前提が揺らぎ始めています。獲得したリードの「数」を追いかけ、広告出稿を増やして接触機会を最大化するという発想です。BtoBマーケ関連企業16社が共同で実施した実態調査では、この「リード数至上主義」からの脱却が明確な潮流として示されました。

調査によれば、企業がマーケティング予算を増やす動きは続いている一方で、その使い道は着実に変化しています。単純な母数の拡大ではなく、事業成果に直結する質をどう高めるかという問いに、多くの企業が向き合い始めているという実態です。

調査が示す数字:自社コンテンツ投資が最多に

同調査で注目したいのは、2026年に強化したい施策として企業が挙げた項目の首位が「自社コンテンツ」であり、その割合は38.1%に達したという結果です。広告出稿の強化やイベント・展示会への投資、外部メディアでの露出拡大といった選択肢を上回り、自社で保有・運用するコンテンツへの投資意欲が最も高く出ています。

この結果は単独の異常値ではありません。長年にわたって獲得効率の指標としてリード数が重視されてきた反動として、「量を稼ぐための広告」から「信頼を積み重ねるための自社コンテンツ」へと軸足が移りつつあることを裏付けるデータと読むことができます。

なぜ「量」から「質」への転換が起きているのか

背景には、広告依存で成果を出し続けることの構造的な難しさがあります。広告費が高騰し続ける一方で、費用対効果が徐々に悪化していく状況は、多くの現場が実感してきたところではないでしょうか。実際、BtoBのCPA高騰、筆頭要因は「セミナー/ウェビナー」——広告依存から抜け出す視点で触れたように、獲得コストの上昇そのものが、企業に「広告に頼らない獲得経路」の必要性を突きつけています。

加えて、生成AIの普及によってコンテンツを「作る」こと自体のハードルは大きく下がりました。しかし、生成AIの導入率は高いのに、成果実感が伴わない——B2Bコンテンツマーケの「使っている」の中身を問い直すで紹介した実態が示すように、作る手段が広がったからといって、それがそのまま成果につながるわけではありません。むしろ、誰もが同じように生成AIを使える時代だからこそ、「何を、どう継続的に発信し続けるか」という設計と体制の差が、成果の差として表面化しやすくなっているのではないでしょうか。

リードの数を追うことの限界

リードの数を追うアプローチには、構造的な限界があります。獲得したリードの母数が増えても、その質が伴わなければ、商談化率や受注率という後工程の指標が悪化し、結局は営業側の負荷だけが増えるという事態を招きかねません。広告出稿を止めた瞬間に流入も止まってしまうという「借り物」の性質も、広告依存の獲得構造が抱える弱点としてしばしば指摘されます。

これに対して、自社コンテンツは公開後も検索や紹介を通じて価値を生み続ける、いわば資産としての性質を持っています。1本1本の記事が積み重なることで、広告費をかけずとも継続的に見込み顧客との接点を生み出せる状態に近づいていきます。

自社コンテンツという「資産」への投資

この発想の転換は、決して目新しいものではなく、むしろ原点回帰に近いとも言えます。広告に依存しない獲得構造を実際に作り上げた事例として、「資産型マーケティング」という解 — 自社でPVを200から190,000+に育てた実例では、コンテンツを積み上げることで流入が雪だるま式に増えていくプロセスが紹介されています。今回の調査結果は、こうした資産型の発想が一部の実践者だけのものではなく、業界全体で共有され始めていることを示すものと捉えられそうです。

もっとも、自社コンテンツへの投資意欲が高まる一方で、実際に継続的な発信体制を維持できるかどうかは別の課題です。書き手の確保、編集体制の構築、公開後の効果測定など、内製化には乗り越えるべき論点が少なくありません。投資の方向性が定まった今こそ、どう仕組みとして回し続けるかが問われる段階に入っているといえるでしょう。

&.CONTENTが接続する3つのフェーズ

こうした「量から質へ」「広告から資産へ」という転換を実務レベルで支えるには、着想(INSIGHT)から制作(CREATION)、そして効果測定(MEASUREMENT)までを一貫して回せる仕組みが欠かせません。&.CONTENTは、この3つのフェーズをつなぐ設計思想のもとで、継続的な自社コンテンツ発信を支えるサービスとして開発を進めています。

まとめ

BtoBマーケ関連企業16社による共同調査は、2026年に強化したい施策の首位が「自社コンテンツ」であり、その割合が38.1%に達したことを明らかにしました。この結果は、リードの数を追う発想から、広告に依存しない資産としてのコンテンツへ投資するという、業界全体の意識の転換を映し出しています。継続的な発信体制をどう仕組みとして構築するかが、今後の成果を左右する分かれ目になりそうです。

編集後記

数字だけを見ると「自社コンテンツが一番人気」という単純な話に見えますが、背景には広告費高騰への危機感と、生成AI時代の差別化という2つの文脈が重なっているように感じました。私たちも自社の発信を続ける中で、量より続けやすさを大事にしたいと改めて思わされる調査結果でした。

#資産型マーケティング#脱・広告#内製化#コンテンツ運用