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広報担当者の9割が知らない「外注費用の相場」——内製・外注の判断基準をどう持つか

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広報担当者の9割が知らない「外注費用の相場」——内製・外注の判断基準をどう持つか

広報業務を内製で進めるべきか、それとも外部に任せるべきか。この判断に迷ったとき、多くの担当者が最初につまずくのは「そもそも外注にどれくらいの費用がかかるのか分からない」という壁だといいます。株式会社ハッシン会議代表の井上千絵氏による新刊『ひとり広報 内製・外注の教科書』(日本実業出版社)は、広報担当者の9割が外注費用の相場を知る機会がないまま業務にあたっている実態を指摘しています。

「相場を知らない」は判断力の欠如ではない

外注費用の相場を知らないという状態は、担当者個人の勉強不足として片づけられがちです。しかし実際には、費用相場や業務範囲ごとの目安が組織的に共有されていないという構造の問題であるケースが少なくありません。プレスリリース発の情報ではありますが、この指摘は広報に限らず、コンテンツ制作を含む発信業務全般に通じる論点だと考えられます。

何にいくらかけるべきかという判断軸そのものが現場に渡されていなければ、内製に踏み切る決断も、外注を適切に使い分ける決断もできません。結果として「なんとなく続けている内製」や「言われるがままの外注」が生まれ、コストと成果の見合いを検証する機会も失われていきます。

コンテンツ制作にも共通する「予算設計」の壁

コンテンツマーケティングの現場でも、内製・外注の判断基準が言語化されていないことは珍しくありません。記事制作やSEO施策の外注費用については、業務内容や契約形態によって幅が大きく、相場観を持ちにくい領域です。関連して、LLMO対策の外注費用相場は月額30万〜50万円——418社調査に見る「特化型」7割の実態で紹介したように、特定領域では費用の目安が調査という形で可視化され始めています。

こうした相場情報が乏しいままだと、外注先の提案を評価する軸を持てず、価格の妥当性を判断できません。逆に、内製化を検討する際も「どこまでを自社でまかなえば外注コストに見合うのか」という比較の土台がなければ、感覚的な意思決定に頼らざるを得なくなります。

判断基準を持つために、まず言語化すべきこと

内製・外注の判断において重要なのは、単純な金額比較ではなく「自社が何に責任を持ち、どこにリソースを集中させるのか」という業務範囲の切り分けです。この切り分けが曖昧なままだと、外注先に何を求めているのかも定まらず、成果物の評価基準も揺れ動いてしまいます。

内製化に踏み出す際のロードマップについては、「外注脱却」を半年で実現する内製化ロードマップ——つまずきやすいのは「初稿の壁」でも触れたとおり、体制づくりの初期段階でつまずきやすいポイントがあります。予算設計の壁と体制構築の壁は別々に語られがちですが、実務では同時に向き合う必要がある課題だといえるでしょう。

&.CONTENTのようなツールが担う役割の一つは、こうした判断の土台となる「型」を提供することにあります。記事制作にどれだけの工数がかかり、どこを自社でまかない、どこを外部に委ねるのかという設計図があれば、内製・外注の意思決定そのものが、より根拠のあるものになっていきます。

まとめ

広報担当者の9割が外注費用の相場を知らないという調査結果は、コンテンツ制作の現場にも重なる構造課題を映し出しています。判断基準が言語化されていない限り、内製に踏み切る決断も外注を使いこなす決断も、感覚的なものにとどまってしまいます。まずは自社の業務範囲を棚卸しし、どこに責任を持ち、どこを任せるのかを言葉にすることが、予算設計の第一歩になるのではないでしょうか。

編集後記

「相場を知らない」という指摘は、広報だけでなくコンテンツ制作の現場でもよく耳にする悩みです。判断基準を言語化する作業は地味ですが、後から振り返ると一番効いてくる工程かもしれません。今回の調査を、自社の予算設計を見直すきっかけとして受け止めています。

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