コンテンツ運用の仕組み化

生成AIの導入率は高いのに、成果実感が伴わない——B2Bコンテンツマーケの「使っている」の中身を問い直す

|DIGITAL MARKETING Group
生成AIの導入率は高いのに、成果実感が伴わない——B2Bコンテンツマーケの「使っている」の中身を問い直す

「導入している」企業はもはや珍しくない

B2Bマーケティングの現場で、生成AIを業務のどこかで使っているという回答は、この一両年でほぼ当たり前の水準まで広がりました。海外の業界調査でも、コンテンツマーケティングに関わる担当者のうち生成AIを何らかの形で活用している割合は9割前後に達しているという報告があります。もはや「使っているかどうか」は差別化のポイントではなくなりつつあると言えるでしょう。

一方で、同じ調査群の中には、生成AIの活用によって実際にパフォーマンスの向上を実感していると答えた担当者は4割に満たないという指摘も見られます。導入している割合と、効果を実感している割合の間に大きな開きがある、というのが実態のようです。

なぜ「使っている」のに「効いている」実感が薄いのか

このギャップを読み解く鍵は、「何にAIを使っているか」の中身にあると考えられます。多くの現場でAIが定着しているのは、構成案の壁打ちや下書きの生成、文章の要約・校正といった、制作工程の一部を効率化する使い方です。ここまでは作業時間の短縮という効果は見えやすいものの、記事や施策全体としての成果——読者の反応、リード獲得、商談化といった数字——に直結する範囲にはなかなか届きません。

言い換えると、AIは「作る」工程には浸透しているものの、それが「成果につながる形に仕上げる」戦略設計やレビュー体制と統合されていないケースが多い、ということです。作る速度が上がっても、誰に何を伝え、どう計測して改善するかという枠組みが変わらなければ、成果実感は自然には生まれにくいと考えられます。

計測の弱さがギャップを見えにくくしている面もある

成果実感のギャップには、もう一つの側面があります。それは、AI活用の効果を測る計測体制そのものが十分に整っていない、という点です。生成AIで記事の本数を増やせても、どの記事がどの程度リードや商談に貢献しているかを追えていなければ、「効果が出ているかどうか」を判断する材料自体が不足します。導入の実感が「なんとなく効果が薄い気がする」という曖昧な感覚にとどまってしまうのは、活用の質の問題だけでなく、計測の弱さが裏側にある場合も少なくないでしょう。

「作る」と「成果につなげる」を分けて設計する

このギャップを埋める上で有効な視点は、AIに任せる工程と、人が戦略・レビュー・計測を担う工程を明確に切り分けて設計することです。構成案作成や下書きといった時間のかかる作業はAIに委ねつつ、誰に何を伝えるかという戦略、公開前の品質確認、公開後の効果測定という工程には、人の判断を継続して組み込む。この分業が機能して初めて、作業効率の向上が成果の向上にもつながっていくと考えられます。

&.CONTENTが掲げるINSIGHT・CREATION・MEASUREMENTという3フェーズの発想も、まさにこの「作るだけで終わらせない」設計を狙ったものです。CREATIONフェーズでAIによる制作を進めながら、MEASUREMENTフェーズで効果を継続的に確認する仕組みを併走させることで、導入率の高さを成果実感の高さに変えていく道筋が描きやすくなります。

まとめ

生成AIの活用がB2Bマーケティングの現場で当たり前になった一方、実際に成果向上を実感できている担当者はまだ限られているという報告があります。このギャップの背景には、AIが「作る」工程には浸透していても、戦略設計やレビュー体制、計測の仕組みと統合されていないという課題があると考えられます。AIに何を任せ、どこに人の判断と計測の仕組みを残すかを改めて整理することが、導入率の高さを成果につなげる第一歩になるのではないでしょうか。

編集後記

「使っている」と「効果を感じている」の間にこれほど差があるという数字には、身が引き締まる思いがありました。私たちも記事を作ること自体が目的化していないか、計測と振り返りの手を緩めていないか、定期的に問い直していきたいと思います。

#内製化#コンテンツ運用#編集体制#B2Bマーケティング