コンテンツマーケティング戦略

中小企業のマーケ外注、不満の1位は「提案が実現できない」——事業理解不足という壁

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中小企業のマーケ外注、不満の1位は「提案が実現できない」——事業理解不足という壁

中小企業のマーケティング担当者を対象にした調査で、外注パートナーに対する不満の実態が明らかになりました。株式会社PLAN-Bが従業員10〜299名の中小企業のマーケティング担当者200人に実施した調査によると、社内のマーケティング課題は「人材不足」42.0%、「戦略設計不足」38.5%が上位を占めています。一方で、外注を活用している企業に不満の内容を尋ねると、最も多かったのは「提案内容の実行可能性の低さ」26.0%、次いで「事業理解不足」24.5%という結果でした。この2つの不満は根が同じであり、中小企業のコンテンツマーケティングを考えるうえで見過ごせない構造を示しています。

外注パートナーへの不満、最多は「提案が実現できない」こと

同調査では、マーケティング「専任部署がある」中小企業は38.0%にとどまり、担当者不在の企業も20.0%に上ります。人材や専門知識が不足する中で外注に頼る企業は少なくありませんが、いざ外注してみると「戦略設計などの上流工程を含めて任せたはずが、出てきた提案がそのままでは実行できない」という声が上がっているのです。提案の内容自体が悪いわけではなく、「自社の体制・リソース・意思決定の速度に合っていない」ために絵に描いた餅になってしまう、というのが実態に近いと考えられます。

なぜ「スキル」より「事業理解」が不満の核心になるのか

外注パートナーの多くは、マーケティングの専門知識や制作スキルという点では十分な水準を備えています。それでも不満が生まれる理由は、提案の土台となる「その会社の事業をどれだけ理解しているか」にあります。顧客の声、営業現場の実感、意思決定に関わる人間関係、実行に割けるリソースの現実——これらは短期間の打ち合わせだけでは伝わりきらない情報です。デジタルマーケティング人材の7割が「不足」と感じる時代に、内製化の壁をどう乗り越えるかで扱ったように、人材不足は多くの企業に共通する課題ですが、それを補うはずの外注先が事業理解というもう一段深い課題にぶつかっているとすれば、単純に「外に頼めば解決する」という前提自体を見直す必要がありそうです。

「良い提案」が「実行できない提案」に変わる構造

戦略設計を外部に依頼する場合、パートナーは限られた情報とヒアリング時間の中で提案をまとめます。その結果、一般論としては筋の通った提案であっても、自社の商流・組織の意思決定プロセス・既存の顧客接点といった固有の文脈が反映されないまま実行フェーズに移ってしまうことがあります。実行段階になって初めて「想定していた体制では回せない」「必要なデータが社内に存在しない」といったギャップが表面化し、提案が形骸化してしまう——これが「提案の実行可能性の低さ」という不満の裏側にある構造だと考えられます。

事業理解のギャップを内側から埋めるという発想

こうした構造を踏まえると、外注先の選び方を見直すと同時に、事業理解のギャップそのものを内側から埋める体制づくりに目を向ける価値があります。ブランドボイス・トーン設計ガイドラインが内製ブログの「設計図」になる理由でも触れたとおり、自社の言葉・判断基準を明文化し、制作の拠り所として蓄積していくアプローチは、外部パートナーが抱えがちな事業理解のギャップを構造的に減らす方向性のひとつです。&.CONTENTが掲げるINSIGHT(自社の強み・顧客の実態を捉える)とCREATION(その文脈を踏まえて迷わず書ける設計図をもとに制作する)という考え方も、まさにこの「事業理解を制作の起点に据える」発想と重なります。外部に丸ごと任せるか、すべて内製するかの二択ではなく、事業理解という土台をどちらが強く保持するかという視点で体制を設計し直すことが、今回の調査結果から見えてくる次の一歩だと言えるでしょう。

まとめ

中小企業のマーケティング担当者調査から見えたのは、外注パートナーへの不満の中心が「スキル不足」ではなく「事業理解不足」にあるという実態でした。人材不足や戦略設計不足を補うために外注を選んでも、事業理解が伴わなければ提案は実行段階で行き詰まってしまいます。だからこそ、外注先の選定基準を見直すことに加えて、自社の事業理解を制作の起点に据える体制そのものを見直す視点が重要になってきています。

編集後記

外注先への不満というと担当者のスキルや対応の速さに目が向きがちですが、今回の調査結果を読むと、もっと手前の「事業をどれだけ理解しているか」が鍵を握っていることに気づかされます。編集部としても、日々の制作でこの土台をどう蓄積していくか、改めて考えさせられる内容でした。

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