コンテンツマーケティング戦略

外注は「制作」より「その他の工程」——70%が外注する時代の使い分け方

|DIGITAL MARKETING Group
外注は「制作」より「その他の工程」——70%が外注する時代の使い分け方

コンテンツマーケティングに取り組む企業のうち、約7割が何らかの形で業務を外注しているという調査結果があります。興味深いのは、外注している企業の方が非外注企業よりも「成果あり」と回答する割合が明確に高かった点です。ただしその差を生んでいるのは、記事や動画などの制作そのものを外注しているかどうかではなく、企画・分析といった「その他の工程」を外部に委ねているかどうかにあるようです。内製化を検討する際、何をどこまで内製すべきかという問いに、ひとつの手がかりを与えてくれる結果と言えそうです。

「外注=手を抜いている」ではない

コンテンツマーケティングの外注というと、コスト削減のために制作を丸投げしているイメージを持たれがちです。しかし実態は逆で、外注を活用している企業の方が高い成果実感を持っているという調査結果が出ています。これは、外注そのものが成果を生んでいるというより、外注を選択する企業がすでに「どの工程を誰が担うか」という設計を意識的に行っている、という見方もできそうです。逆に言えば、内製・外注のいずれか一方に偏った体制よりも、工程ごとに担い手を使い分ける発想そのものが成果につながっている可能性があります。

差を分けるのは「制作」ではなく周辺工程

ここで見落とせないのが、成果差を生んでいるのが記事執筆などの制作工程の外注ではなく、企画・戦略設計・効果分析といった周辺工程の外注だという指摘です。制作は内製でも十分に量産できる時代になった一方で、「何を書くべきか」を決める企画や、「書いたものが効いているか」を検証する分析には、専門的な視点や第三者の目が必要とされる場面が多いのかもしれません。生成AIの活用深度を巡る議論とも重なりますが、「作る」こと自体のハードルが下がったからこそ、その前後の工程の設計力が成果を左右する構造に変わってきているようです。

内製化の壁は「書き手」だけではない

コンテンツマーケティングの内製化を進める企業にとって、まず直面しやすいのが書き手の確保です。しかしデジタルマーケティング人材の不足を踏まえると、内製化のボトルネックは制作担当者の数だけにとどまりません。むしろ、企画の軸を定め、公開後の効果を継続的に見直す役割を社内に持てるかどうかが、内製化の成否を分ける本質的な論点になっているとも考えられます。ブランドボイスやトーンの設計指針のような「設計図」を社内に持つことも、この周辺工程を内製で担うための土台のひとつです。

「全部内製」でも「全部外注」でもない設計

以上を踏まえると、内製化の議論は「制作を自社でやるか、外に出すか」という二択で捉えるより、工程ごとにどこまでを自社の資産として蓄積し、どこを外部の専門性に委ねるかという設計問題として捉える方が実態に近いのかもしれません。&.CONTENTが担うCREATIONの領域でも、制作そのものはAIの支援を受けながら内製で回し、企画の壁打ちや効果検証の視点は外部の知見も取り入れるといった、工程単位での使い分けが現実的な選択肢になりそうです。

まとめ

コンテンツマーケティングの外注実態を見ると、成果を分けているのは「作るか作らないか」ではなく、「どの工程を誰が担うか」という設計の緻密さであることがうかがえます。内製化を検討する際は、制作だけを内製の対象と考えるのではなく、企画・分析といった周辺工程まで含めて、自社に何を残し何を委ねるかを見極めることが重要になりそうです。

編集後記

「外注か内製か」という二択で語られがちなテーマですが、工程ごとに分解してみると景色が変わって見えるという点が印象的でした。アンパサンド編集部としても、制作の手前と後ろにある企画や検証の工程にどれだけ目を向けられているか、日々の運用を振り返るきっかけになりました。

#内製化#コンテンツ運用#編集体制#資産型マーケティング