コンテンツ運用の仕組み化

中小企業の「マーケティング専任部署」は約4割——人材不足42%の実態を読み解く

|DIGITAL MARKETING Group
中小企業の「マーケティング専任部署」は約4割——人材不足42%の実態を読み解く

株式会社PLAN-Bが従業員10〜299名の中小企業のマーケティング担当者200名を対象に実施した調査によると、「マーケティング専任部署がある(複数名体制)」と回答した企業は38.0%にとどまりました。一方で「特定の担当者はいない」という企業も20.0%にのぼり、体制の整備状況には企業間で大きな差があることが示されています。この結果は、コンテンツマーケティングの内製化を検討する多くの中小企業にとって、体制づくりそのものが最初のハードルであることを裏づける内容です。

「専任部署がある」は4割止まり——体制のばらつきが浮き彫りに

調査では、マーケティング体制を「専任部署がある」「兼任担当者がいる」「特定の担当者はいない」などいくつかの類型に分けて実態を尋ねています。専任部署を持つ企業が約4割にとどまる一方、担当者不在の企業が2割存在するという結果は、中小企業のマーケティング機能が「あって当たり前」の状態にはまだ至っていないことを示しています。企業規模や業種による差はあるものの、体制が整っていない企業ほど、日々の情報発信や施策の継続に苦労しやすい構造があると考えられます。

内製の壁は「人材不足」だけではない

抱える課題として最も多く挙げられたのは「人材不足」で42.0%、次いで「戦略設計不足」が38.5%という結果でした。あわせて、内製で限界を感じている業務としては「データ分析・効果測定」や「コンテンツ制作(SEO記事など)」も3割超に達しており、実務の入口から出口まで幅広い工程に負荷がかかっている実態がうかがえます。つまり、単に「人を増やせば解決する」という単純な話ではなく、戦略設計から制作、効果測定までの一連の流れをどう仕組み化するかという論点が同時に存在しているということです。

以前の記事「デジタルマーケティング人材の7割が「不足」と感じる時代に、内製化の壁をどう乗り越えるか」でも触れたとおり、人材不足は多くの企業に共通する課題であり、単発の採用施策だけでは解消しきれない構造的な問題として捉える必要があります。

外注は「活用していない」が35.5%——活用企業も戦略領域中心

外注の活用状況を見ると、「外注を活用していない」と回答した企業は35.5%にのぼりました。外注を活用している企業においても、その中心は戦略設計などの上流工程であり、コンテンツ制作そのものを外部に委ねているケースは相対的に少ない傾向が見られます。この背景には、外注先とのコミュニケーションコストや、自社の事業理解を十分に持ってもらうまでの時間的な負担といった要因があると考えられます。実際、「中小企業のマーケ外注、不満の1位は「提案が実現できない」——事業理解不足という壁」で紹介したように、外注先への不満の上位には「事業理解の不足」が挙がっており、外注を活用しない・活用しきれない企業が一定数存在することとも符合します。

一方で、外注の使い方自体を見直す動きも出てきています。「外注は「制作」より「その他の工程」——70%が外注する時代の使い分け方」で取り上げたように、制作そのものよりも周辺工程を外部に委ねる形で使い分ける企業も増えており、内製と外注を対立構造で捉えるのではなく、工程ごとに適した体制を組み合わせる発想が広がりつつあるようです。

専任者不在でも「仕組み」で回せる設計へ

専任部署や十分な人員を確保できない中小企業にとって重要なのは、限られた人数でも記事制作や情報発信を継続できる「仕組み」を持つことだと考えられます。誰が担当しても迷わず一定の品質で書き進められる設計図があれば、専任者の有無に依存しすぎずに運用を続けやすくなります。&.CONTENTが掲げるINSIGHT・CREATION・MEASUREMENTの3フェーズという考え方も、こうした「属人化させずに回す」という発想に通じるものです。

まとめ

今回の調査結果は、中小企業のマーケティング体制がまだ発展途上にあり、人材不足・戦略設計不足・外注活用の限界という複数の課題が絡み合っていることを示しています。専任部署の有無にかかわらず、コンテンツ制作や情報発信を継続的に回していくためには、属人的な努力に頼るのではなく、誰が担っても一定の質を保てる仕組みづくりが鍵になりそうです。

編集後記

今回の調査結果を読んで、専任部署の有無という「体制の話」と、実際の制作現場で感じる「手が回らない」という実感が、想像以上に密接につながっていると感じました。仕組み化というと大掛かりに聞こえますが、まずは小さな運用の型から見直してみる、という視点も大切にしたいところです。

#内製化#コンテンツ運用#編集体制#ライター育成